人のため?

 先日、プロとアマの違いは何か?と考察してみました。→記事はこちら

 「人のために仕事をする」のがプロではないか、という一つの考えを書いたのですが、ところで、「人のために仕事をする」ということにはいくつかのバリエーションがあると思ったので、今回はその辺りをもう少し掘り下げてみます。

 まず、僕がイメージするところの「人のための仕事」とは”不特定多数の”人を想定した仕事のことです。だからある意味、「目の前の人」について限定しません。目の前の人が誰だろうと関係なく、常に(顔も知らない誰かのために)自分の最高のパフォーマンスを発揮することに意識を集中する、それによって逆に目の前の人の期待を超えていく、ということです。それが回りまわって目の前の人を本当の意味で喜ばせることではないかと思います。

 他方で、「目の前の人」のために仕事をする、ということは(僕にとっては、ですが)目の前の相手によって仕事の仕方を変える、という事です。目の前の人(だけ)が喜ぶように、相手によって態度を変え、悪い言い方をすれば、相手に媚びへつらったり、逆に下に見て不遜な態度をとったり、とりあえずその場をなんとかうまくやり過ごそう、という態度です。もはや人のためなのか自分のためなのか・・・?

目の前の人を喜ばせるために目の前の人を見ない、というのは一見矛盾するようにも見えますが、ある種、他人に対し”開かれた”存在であるプロという存在が目の前の人(特定の個人なり団体なり)にフォーカスすることの方が実は不適当、不適切ではないかと思うので、まぁ当たり前のことを言っているだけのような気もしますね。

 ただ、ここまで考えてプロに接している人はほとんどいないでしょうね。だから世の中には人を見て仕事の仕方を変えたり、自分の事しか頭にないアマチュアみたいなプロがゴロゴロ・・・。

 そういえば、僕が家を買ったときの事。

 二つの物件を検討していました。

 一方は大手建設会社の建てた割と簡素でリーズナブルな物件。担当は若い男性。

 もう一方は地元の工務店が建て、販売会社も中小。理想の間取りだけど予算オーバー。担当は中年の男性。

 前者、若い担当者は僕らが自営業であることを話した途端に「自営業なら銀行の普通の住宅ローンは難しいですね、あきらめましょう。金利の高い〇〇とか△△とかしか無理ですね。」という初めから決めつけたような態度。一見こちらの要望を叶えるための提案だが、実は様々な可能性の検討は省略。上司に相談すらしない。こちらのポテンシャル(可能性)も無視。おそらく会社員相手の対応しか頭にない。会社員じゃなくて悪かったな!

 後者、中年の担当者「(自営業云々には触れもせず)とりあえず銀行の審査を受けて、結果を見てからその先を考えましょう。」(審査に落ちたら多分買ってもらえないのに!)

 最終的には後者に勧めて頂いた審査に通り、契約がまとまりました。

 彼は僕らが自営業だという事など関係なく、当たり前の対応をしてくれました。もちろん、経験と戦略があってのことなのでしょうけど、少なくとも「オタクは自営業だから難しいでしょうね。」みたいな無責任かつ差別的な発言は皆無でした。また、目の前の相手が違っても同じように対応されることでしょう。

 相手がどんな境遇だろうと、どんな立場だろうと関係なく対応し、最善の仕事をする、これがプロ。

 この担当の方のような人こそプロと呼びたい、と思います。

 僕は彼のような仕事が好きだし、それ以上に助けられたし、僕自身も彼のような仕事をしたい、と常々思います。

近藤教室では、生徒さんの境遇、経験に関係なく、老若男女、マジョリティーもマイノリティーも差別なく、最善の対応、最適な指導を心がけております。

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