私は魔法が使えない。

私は魔法が使えない。
そして世の中に魔法を使える人は(たぶん)いない。
ただし、トリックを駆使すれば、あたかもそこに魔法が存在するかのように見せることはできる。
ならば、我々にできることはトリックを仕込んで、“あたかも魔法がそこに存在するかのように”見せ、人々を喜ばせることだ。
「今日こそは本当の魔法が起きないかな」と期待しても、たぶんがっかりするだけ。
そんなことよりも、自分に必要な道具とノウハウを仕込むことを考えたい。
自分が持っている道具は人と違うかもしれない。見劣りすることもあるかもしれない。
トランプしか持っていないなら、美女を消すような壮大なスペクタクル・マジックをやることはできない。
だから何?
持っていないものは仕方がない。ないものねだりはストレス以外に何も生まない。
まず諦めることが第一歩。
大事なことは、今持っている道具で、できることを少しずつやっていくこと。
そして、道具を増やす努力をすること。
私は自分に音楽、芸術の才能がある(→魔法が使える)とは全く思わない。
それに期待すると、必ずがっかりする(恥をかく)ことをよく知っている。
多くの失敗を繰り返してきたから。
ただし、できることをコツコツ積み上げる事で、確実にステップ・アップができること、それを喜んでくれる人たちがいてくれることも知っている。
私の人生、それでいいじゃないか。
だって魔法が使えないんだから。

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